【定期更新ゲーム】僕はこうやってキャラメイクしてます の話

前置き

 
この記事でむちゃくちゃ言ってるんだけど、僕はすげえロールが苦手だ。
アドリブでロールなんかできたもんじゃない。
 
そんなロール下手でも、キャラメイクを少し考えるだけでそれなりのロールはできると思っている。この記事では、僕がキャラメイクの時何を考えてるかを紹介したいと思う。
 
いろいろ「これをやらない方がいい」とか言うけど、それは「ロール下手くそな僕に乗りこなせないから」という理由がほとんどだ。文中で「こういう設定は避ける」と言及していても、そういうキャラを否定するわけではないことは最初に言い訳させて欲しい。
 
ところで、この記事は 定期ゲ・梅 Advent Calendar 2020 - Adventar の6日目です。
 

この記事で紹介するキャラ

イバラシティ:焙茶坂 霧里
フタハナ:アシモ
 

イバラシティ:焙茶坂 霧里

避けた方が良さそうなことと、方針の確認

まずルールブックから舞台を確認する。
  • 参加者は基本人間。
  • それぞれの参加者が異能を持っている。
  • 日常パートと戦闘パートが別々の世界で行われる(イバラシティとハザマ)
  • 茨城県
  • 茨城県マップ上にロールできる場所「プレイス」を設置できる。
まずこの情報から、「どんなキャラがロールしやすいか、しにくいか」を考える。(この時点では、どんなキャラが面白いかはあまり考えない)
 
できれば人間キャラにした方が無難
異能やハザマを理由に人間以外もプレイできなくはなさそうだけど
基本参加者は人間を対象に異能やキャラをデザインしてくるはず。
また、ゲームのストーリーと矛盾を起こすかもしれない。
 
異能はある程度言い訳が効くものにする
例えば「あらゆる病気を治す異能」は、他のキャラのデザインを破壊してしまうのでよくない。この場合は「一時的に病気を治す異能で、効果時間は本人の気力次第。より強い病気ほど直しにくい」にするとか、ロールでゴリ押し可能な"曖昧な部分"を設けるべきだ。
より深く考えると、「触れたものの温度を37度にする異能」など説明中に固定値や数字が入っているものはロール上やりにくいと判断できる。
 
異能が戦闘のみに向いたキャラは避ける
どちらかというと、日常パートの幅を広げるキャラの方がロールがしやすい。例えば「手を大砲にする異能」は日常パートで使い道が限られるので避けるべきだ。
 
異能を交流のきっかけにしやすい方がいい
1点特化よりは、便利屋として動ける異能の方がロールの機会が増えそう。例えば「どんな落とし物でも落ちている方向がわかる異能」は、落とし物をしたキャラが頼りに来てくれるかもしれない。
 異能で戦闘できるようにする
このゲームでは対人戦闘を行うので、戦闘ができないとマジで意味不明になる。最重要項目。別に「火を操る能力」ほど露骨でなくてもいいが、応用次第で戦闘できる異能にしたほうがいい。
また、ある程度強キャラっぽい方がいい。「ちくわを無限に出す異能」にすると、倒された側が不憫であるため。
それと、これは定期更新ゲームすべてに言えることだが「攻撃スキルを使えないキャラ」とか逆に「物理攻撃しか使えないキャラ」は避けたほうがいい。キャラに似合わないからって理由で思い通りにゲームを遊べないのはかなりストレスになる。自分で縛りプレイを始めて自分で苦しむのはかなりやりがちなので、用心する。
常駐プレイスを用意する
全チャ概念がないので、常駐プレイスがあったほうがいい。できれば家と職場の2つ。「ここに行けばこのキャラに会える」と思ってもらえるとかなり得する。と思う。この観点から、学生はかなり強い。
どこのプレイスにでも自然に行けるようにする
住む家を決めると、必然的に生活圏の概念が生まれる。「設定的にあんまり遠出したくないな~」みたいなことになると損であるため、あんまり交通費をケチる必要がないキャラ、または移動系の異能をもったキャラがいい。
 
 
まだ結構あるけど、長くなりそうだからここで打ち止め。
 

キャラメイク

さっき考えた「やめたほうがいい、やったほうがいい」を踏まえて、自分のロールスタイルだと何ができそうか、どんなロールがしたいか、実際にどんな面白いことができそうか考える。
 
流速を考えて学生はボツ→社会人にしてみる
僕が「気が向いた時にロールする」スタイルだから、学生キャラになるとおそらくイベントごとについていけない。なので「ふらふらしている社会人、あるいは無職」をやる。
 
物事に積極的に首を突っ込めるほうが良い→探偵系キャラにしてみる
何か不自然なことを積極的に嗅ぎ回れるように、探偵キャラをやる。(最終的にこの案は少し違う形で採用された)
 
『異能』で全部不思議な出来事が片付けられるのはロマンがない→霊能キャラにしてみる
全員が異能を持っている前提だから、たいていの不思議は「まあそういう異能もあるよね」で済まされてしまう。でも、やっぱり『人智の及ばない部分』があった方が面白いと思う。
だから、できれば異能以外でインパクトを残したい。異能以外で何があるかを考えてみる。最終的に、霊現象、霊能キャラをやることに決めた。
 
異能をもう少し掘ってみる(コンセプトを決める)
例えば「霊をお祓いできる」異能だと、普通の異能と大差ないのでインパクトが足りない。また、「霊を操る」系だと霊のキャラがいた時に不都合だしそれ以外だと戦闘するときに困る。
 
少し考えて「実体を持たずに存在するものを実体化する異能」にした。
これにより、霊以外にも対応できるように。まだやったことは無いが、怪談で相手を怖がらせて「気の所為の気配」を「存在する怪異」に実体化するロールもできそう。(多少強引なので、まだやったことはない)
また、戦闘時は幻覚剤を服用することで「怪談の幻覚を実体化して相手に襲わせるキャラ」にした。幻覚の実体化なら『この異能だと攻撃スキルが(設定に合ってないので)使えない』みたいなことがないのでかなり都合がいい。
 
また、霊を退治する時は「実体化した霊を鉄パイプで殴る」ことにした。これによって霊キャラがいた時に一方的にロールできてしまうなんてことがなくなる。『強い霊は硬い!』とか『実体化が難しい!』でどうにでもなる。なにより、霊を鉄パイプで殴るというのはかなり面白い。『霊を鉄パイプで殴る』をコンセプトにすることにする。
 
そこから逆算してキャラの性格やらデザインを作る。コンセプトがざっくりできたので描いてみたのが↓のツイート。
 

かなりしっくりきたので、これで戦うことにする。

 

 その他

あとはロールしやすいようにコンセプトを肉付けするように設定や環境を弄る。

 

問題:

 当初はあんまりロールに熱意がなかったから、自分からロールをしに行くのではなく構いに来てもらう形を増やしたかった。
また、『霊能力』は普通のロールでは出しにくいので霊能系ロールができる場所が欲しい。
 
解答:
事故物件「メゾン・ド・最悪」プレイスを作成。大家にした。
 
 
問題:
始めてからやっぱ積極的にロールしたくなった + 日記のテーマがなくなってきた。
 
解答:
サブキャラ「焙茶坂 みかど」を作成。
実は霊 + 中学生 + 世間知らず + ノリがいい で、かなりロールしやすい属性だけで作った。
 
 イバラシティのキャラはこんな感じで作りました。
その後も、動かしながらいろいろ調整してます。(学校建てたりとか......)
 
 
 

フタハナ:アシモ

避けた方が良さそうなことと、方針の確認

まずルールブックから舞台を確認する。
フタハナは過去に複数回開催されているから、前回から傾向を掴む。
(とは言ってもフタハナはアシモトが初参加みたいなもんだから、微妙にずれはある)
 
・デスゲーム
・最後まで生き残った「フタハナ」には、願いが叶えられる。
・ただしこのフタハナはほとんど形式的なもので、実際にはそんなに人は死なない。
・前回開催は例外的に、フタハナが絶対に決まるシステムだった。
 
この情報から、避けたほうがいいことを考える。
 
戦闘しなきゃ成り立たないキャラはやらない
当時はフタハナのルールや戦闘の仕組みがほとんどわかっていなかったので、戦闘を前提にするキャラクターはつくらないことにした。
フタハナにならないと誰かが不幸になるキャラはやらない
絶対フタハナになれないってわかってるのに「フタハナになれないと死ぬんだ!」みたいなキャラは後味悪いからやらない。人の死を扱う場所で『人が死んだぞ!エモいだろ!』みたいな態度を取るとマジで興醒めなので、人の死はちゃんと丁寧に扱った方がいい。(あるいは「エモい」とか言わず無茶苦茶雑に扱ったほうがいい。)
クソキャラはやらない(目標)
これはやらない方がいいとかじゃなくてある種の縛り。
前回フタハナが決まった時にTwitterのTLが「フタハナはエモい」で染まったので、じゃあそこまで言うなら僕もちゃんとデスゲームをやってみようかな~と思った。
 
 
フタハナは自由度が高いし短期のゲームなので、避けた方がいいことはこれぐらいしか無い。
 

キャラメイク

さっき考えた「やめたほうがいい、やったほうがいい」を踏まえて、自分のロールスタイルだと何ができそうか、どんなロールがしたいか、実際にどんな面白いことができそうか考える。
 
やりたいことなんもねーよ
フタハナは自由度が高いから、「何がやりたい」とか「何が面白い」から決めると一生決まらないなーと思ったので、既存キャラや設定に対するアンチテーゼでやることにした。
つまり「ロールが面白いキャラ」というよりは「場の空気を変える」「他人にロールのきっかけを提供する」に方向をシフトした。
 
絶対に死にたくない
フタハナは(とくに序盤は)全体チャットでほのぼのした時間がある。正直、デスゲームとしては興ざめだ(否定する意図は全くない。僕がデスゲームをやりたいというだけだ)。
でもキラーキャラはできない。僕がフタハナの戦闘全然わからんからだ。人を殺して場を恐怖に飲み込むことなんてできない。
だからまず、無茶苦茶怖がったり、口車で命乞いをするキャラをやろうと思った……が、これはコンセプトとしてはかなり弱かった。だって善意の誰かに「平気だよ」と会話を振られたとする。全体チャットでほのぼのした会話が繰り広げられている。そうするとどうやったって「平気じゃん!」になるしかないからだ。
デスゲームが起こっていないのにデスゲームに怯えることはできない。
 
なんでデスゲームが起こらないんだ?だって今回はフタハナが決まらない
システム的にフタハナが決まるのはかなり難しい。参加者が2人を除いて全員死なないといけないためだ。なお、普通に蘇生手段もある。そもそも、人を殺した時のリターンだってほとんど無いに等しいのだ。
人殺しキャラができないのにデスゲームをやりたい時どうすればいいか?答えは一つしかない。扇動だ。
人を殺した時のリターンがないなら、自分が人殺しを集計してリターンを与えればいい。人殺しに怯える理由がないなら、あちこちに潜む恐怖を喧伝すればいい。俺が望んだデスゲームを、俺のキャラが作る。
 
そんな感じで、「フタハナの誕生を望む者」にコンセプトが決まった。
  
扇動手法とかを考える
コンセプトから考えれば、フタハナがデスゲームにならない理由をひとつひとつ解消するような動きをすればいいので簡単だった。というより、最初に考えた「怯えるキャラ」がロールしやすそうなロールフックを提供すればいいだけだ。
 
結果としては、一日数回全体チャットで「明日までに最も人を殺した者に賞金を出す」と宣伝してまわるキャラに決めた。
 
フタハナになったら叶えたい理由を決めるのがまだだった、なるべく純粋な悪にしたかったので「小腹が空きましたね、この食パンに塗るジャム貸してくれませんか?」に決めた。
 
アシモトは人の死や努力が台無しになるところが大好きで、他人のエゴを全部踏み散らかした上で、願いそのものも台無しにしてやろうと思っていた……みたいな。
 
その他
 

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これは実際のフタハナのログです。どちらかというと人殺しにアピールするより生存者に怖がってほしかったんですが、結構いろんなキャラが反応してくれて嬉しかったですね。

 アシモトはこんな感じ。

 
 

 あとがき

普段こんな感じでキャラメイクしてますよ、の記事でした。

僕は割と他人のキャラメイクに興味があるので、皆さんもキャラメイク記事書いてください。

 

それでは。